【ADlab(アドラボ)】焦点はどのようにして合うのか
焦点について
焦点は、屈折したり反射したりした光が収束する点のことです。
写真の場合は、光がガラスのレンズを通りますが、その際に光が屈折して、センサー面(フィルム面)で焦点を結びます。焦点が合うと輪郭がくっきりします。
反射した光が凸レンズに入って、レンズを通っている間に方向が変わります(屈折する)。
レンズと被写体の距離が適切に設定されていれば、ピントが合います。逆に、距離の設定が違っていればいわゆるピンボケの状態になってしまします。
下のイラストをご参考にしてください。

ピントについて
今のカメラはとても性能が良く、ほとんどのカメラにオートフォーカス機能がついています。今や初心者のみならず、プロのカメラマンも積極的にオートフォーカス機能を使います。最近では、狙いたい被写体を指定して、シャッターボタンを半押しするとカメラ任せで被写体を追尾させることができます。また、被写体が人物の場合、被写体の状況に応じて、フォーカス枠が顔や瞳の位置にシームレスに移動することが出来ます。ポートレート撮影などでは瞳にピントを合わせることが大切になりますので、この瞳トラッキング機能などはとても便利な機能です。例えば、走っている犬のピントを合わせるときに、瞳を追いかけてピントを合わせてくれます。
下の写真は筆者が登山をしている時に偶然出会った猿です。突然の出来事でピントを合わせる余裕などありませんでしたが、オートフォーカス機能に助けられた典型的な一枚です。

さて、一昔前は、ピントを合わせる技術がカメラマンの大切な要素でしたが、今は撮影時にピントを合わせることよりも、構図や光の状態、被写体の表情などピントを合わせる以外の要素に意識をより多く向けられるようになりました。
技術の進歩が写真のクオリティにも影響を大きく及ぼしていると言えるでしょう。
ただし、雪景色や広々とした青空、極端な逆光状態、星空などはオートフォーカス機能を使っても上手く撮れないケースが多いので、経験が必要になってきます。